前回は「夢分析」を使う精神分析(Psychoanalysis)の観点から、なぜ人は夢を見るのかについて紹介しました。
気になる人は↓
実は「夢」に対する考え方は、1つではなく色々な説が出てきています。
その夢の役割に対する他の考え方は「無意識からのメッセージ」ではなくもっと他の役割がある、と主張しているものが多いです。
今回はその他の考え方をしているのかについて、紹介していきます。
◯ 記憶情報の処理説
最初の夢の役割の考え方は、「記憶を整理」です。
寝ている間の記憶などを整理している脳の働きによって、夢という現象が起きていると考えています。
例)
このようなことが世間で言われているのも、この説がよく出回っているからです。
実際に中学生対象の調査で、
「成績が優秀な生徒は、成績が悪い生徒よりも1日25分多く寝ている」
という結果が出ています。
しかしこの考え方には問題点もあります。
「もし夢が記憶を整理するだけなら、どうして経験したことのない内容の夢を見るの?」
という疑問点への答えがないのが現状で、まだ研究が続けられています。
◯ 脳の反応の産物説
これは寝ている時の「脳の反応」によって夢が産まれてきているのではないか、という説です。
これはレム睡眠には脳の働きが一番活発になる時ですが、その時に神経の刺激が脳の中を動き回っていることによって、夢を見るのではないか?と考えています。
実験によると、
レム睡眠の時には、脳の「視覚に関わる部分」と「感情に関係している部分」が、活発に動いているということがわかったそうです。
つまり一種の幻覚を見ているような状態になっているようです。
そのため夢を見ている時には、視覚的にも実際に経験しているように感じており、「嬉しい・悲しい・怖い」といった感情も同時に感じているのではないか、と考えられているのがこの説です。
◯ 知識の産物説
これは夢は知識や知性によって産み出されている、という考え方です。現実世界の能力などが、夢にも反映されているのではないか、と主張しているのがこの説になります。
例)
10歳に満たない子どもはまだ脳も発達途中で、知識も少ない状態。なので夢も断片的で、物語としては成立してない夢を見ていると言われている。
しかし10歳以降になると知力・発達も進んだ状態なので、ストーリー性のある映画のように詳細のある映画のような夢を見るようになると考えられている。
つまり、経験や知識が増えていくと夢の内容がよりストーリ性がでてくる。
「知識が増えて脳が発達する → より細かい夢 」なので、その知識を反映させたのが「夢」だという考え方です。
僕自身も、英語が話せるようになってからは「英語の夢」を日常的に見るようになりました!否定しきれないところはあると思います。
◯ まとめ
・記憶情報の処理説:睡眠中に記憶を整理している活動の産物が夢
・脳の反応の産物説:レム睡眠中の脳の神経の刺激の活動の産物が夢
・知識の産物説:知識や脳の発達が反映された世界が夢
*欲求の解消説:「無意識なストレス発散法」と「無意識からの警告」
いかがだったでしょうか?
このようにそれぞれの夢に対する考え方とは、全く違う捉え方をしていますね!
不思議なのは、どの説も様々な研究の中で根拠があるものも多く納得してしまう部分があります。
実際にまだどの説が正しいのかは分かっておらず、この説のミックスかもしれませんし、どの説にも当てはまらないかもしれないので、これからに期待です!
うーむ、謎は深まるばかり。。。「夢」ってすごく神秘的な世界ですよね!
まだまだ解明されていないことが多いので、これからの新しい発見に期待です。
ではではっ